国土利用計画・土地利用計画について
1.国土利用計画法とは
日本の国土は、国民にとって生活や生産の共通の基盤であり、限られた共通の資源です。
この限られた国土で、我が国は昭和30年以降、世界に類をみない高度経済成長による工
業化と都市化の波により、山間部等では人口の流出による過疎現象が生じ、大都市とその周
辺部においては地価の高騰、無秩序な宅地化、公害の発生、自然環境の破壊等の問題が生じ
ました。
こうした中で、国土利用計画法は、国土全体を通じて、自然的、社会的、経済的及び文化
的諸条件を考慮しつつ、総合的長期的観点に立って、公共の福祉を優先させ、地域の自然環
境の保全を図りながら、調和のとれた国土の有効利用を図るため国土利用計画法が誕生しま
した。
2.国土利用計画とは
国土利用計画は、国土利用計画法に基づき策定される計画で、国土の利用に関する行政上
の指針となる総合的かつ長期的な計画です。国土が現在及び将来における国民のための限ら
れた資源であるとともに、生活及び生産を通じた諸活動の共通の基盤であることから、その
利用にあたっては公共の福祉を優先させ、自然環境の保全を図りつつ、地域の自然的、社会
的,経済的及び文化的条件に配慮して、健康で文化的な生活環境の確保と国土の均衡ある発
展を図ることを基本理念としています。
国土利用計画は、国、都道府県、市町村のそれぞれの段階において、
(1)国土の利用に関する基本構想(国土の装具的・計画的な利用の基本方針)
(2)国土に目的に応じた区分ごとの規模の目標及びその地域別概要
(3)これらを達成するために必要な措置の概要
国土利用計画は、国土の利用に関して他の計画(例:都市計画、農業振興地域整備計画)
の基本となるものであり、直接に土地利用を規制するものではありません。土地利用の規制
は個別規制法(都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律(農振法)、森林法、自然公園
法、自然環境保全法)によって行われるものであり、国土利用計画法はこれら個別規制法の
3.国、県の国土利用計画との関係
国土利用計画には、全国計画(法第5条)・都道府県計画(法第7条)・市町村計画(法第
8条)の 3 段階の計画があります。
・全国計画は国土交通大臣が案を作成し、閣議の決定を経て定められます。
(第4次全国計画平成20年7月4日閣議決定)
・都道府県計画は、全国計画を基本に知事が案を作成し、議会の議決を経て定められます。
(第4次長野県計画平成21年3月16日議決)
・市町村計画は、都道府県計画を基本に、住民の意向を十分反映させたうえで、市町村長が
案を作成し、議会の議決を経て定められます。
4.国土利用計画と総合計画との関係
国土利用計画法第8条第2項の規定により、市町村計画は都道府県計画を基本とするとと
もに、基本構想(総合計画)(地方自治法第2条第4項)に即するものでなければならないと
されています。
佐久市の基本構想(総合計画)である「佐久市第一次総合計画」は、合併後の新市におい
て平成19年3月に目標年次を平成28年として策定されています。
「佐久市土地利用計画」につきましても総合計画に即して、平成28年を目標年次として
平成19年3月に策定いたしました。
今回、第一次総合計画の改定が行われることに併せて、土地利用計画の見直しを行うもの